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新・おんづか功活動報告

観光客の受け入れについて考える

京都市では2020年の京都市長選挙の折に、オーバーツーリズムが争点となるほど、観光客の増加が市民生活に大きな影響をもたらしました。それほど大きな負担となった観光客の受入れであったことから、京都市財政は観光によって潤っているものと考えておられた方が大変多かったように感じています。ところが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、かつてない規模で市民や事業者への支援、ならびにコロナ対策費が必要となったにもかかわらず、十分な支援どころか将来的に財政再建団体への転落リスクまでも考えざるを得ない状況になってしまったことに京都市の市政運営への批判が噴出することになったものと考えています。 ところで、2019年の京都市における最終消費額ですが過去最高額の3兆7000億円を計上しました。そのうち、京都市民が消費した金額はいくらだと思いますか?実は約6割の2兆4000億円でしかありません。残りの1兆3000億円は観光客が京都市で使われたお金でした。ここまでの消費が京都市で行われる必要があるかどうかは意見が分かれると思いますが、先月号(26号)にも書きましたが、京都市人口が減少していく中で、京都市民が2兆4000億円を消費し続けることも難しくなってきます。だからこそ、観光客による消費を想定しなければ京都市経済は回らない、つまり私たちの生活が安定することは難しいのです。そのために、観光消費額が一定維持されるだけの観光客にお越しいただける環境整備が必要になってくるのです。このことは、観光客に向けた新たな投資を行うことを意味しているものではありません。むしろ、京都市市民憲章に「わたくしたち京都市民は、旅行者をあたたかくむかえましょう。」とあるように、あたたかく迎えることができる環境づくりこそが大事だと思っているのです。 そこで、観光客が直接負担いただく税金の使い道を考え直す必要があると考えています。具体的には、観光客が負担いただく税金には入湯税と宿泊税があります。ちなみに2019年度は入湯税が1億円、宿泊税が42億円ありました。入湯税は少ないですが、一定の観光客が来られた際には宿泊税の税収はかなり大きなものとなります。だからこそ、宿泊税の使い方をより市民生活に直結する用途に充てることが必要ではないかと考えています。もちろん宿泊事業者に協力いただいての徴税でもあり、全額を市民生活に充てることは難しいと思います。しかし、半額としても20億円を上回りますし、今の宿泊税制を例えば20000円以上の宿泊施設については一律2%の課税に見直すことにより、税負担者に取って公平感がある上に、税収を増やすことも可能となります。そうして得た収入をもって、子どもを抱える世代や高齢者世代への負担感低減につなげてはどうかと考えます。例えば、①小学生に対しては給食費の値下げの財源に充てる。②中学生に対してはセントラル方式の中学校給食を実現させ、その財源に充てる。③通学定期の市民学生割をつくり、市バスや地下鉄を使っての通学者への負担軽減に充てる。また、高齢者に対しては④敬老乗車証制度を65歳からとし、65歳から74歳迄は子供料金で利用できるような追加制度を設けるなども検討できるのではないでしょうか。このように観光客が負担された税金が市民生活に直結する形で使用されることによって、市民感情の抑制効果を期待することも大事であると思います。もちろん、分散化やマナー啓発など、観光客の皆さんにもご理解いただく政策は必要ですが、それだけでは受け入れ続けることは難しいと考えます。こうした発想をもって、市民理解の得られる観光都市へ市政を変えていかなくてはならないと考えています。

3年振りに行われた「時代祭」行列

「時代祭」が市民の祭りと言われている経緯を御存じでしょうか。 「時代祭」は遷都千百年記念祭の祭典を一層盛大にしようと、平安京の千百年間に亘る文物風俗を現す時代行列を計画されたのが発端で、この行列を京都市民の行事として永続せしめたいとの声が高まり、明治28年10月22日に執行されました。この時は6地区(6社)だけの行列でしたが、その後に神幸列も加わり、地区も増え、名誉奉行として京都府知事、京都市長などが先達を受け持つようになり、今の行列がつくられていきました。そのため、「時代祭」が京都における欠くべからざる伝統行事となり、京都の誕生を祝う市民祭と位置づけられるようになっていったのです。また行列の装具は研究考証に基づくものであり、京都の伝統工芸技術の精華でもあることから、学術的にも重要な意義を持つものとされています。このような「時代祭」も残念ながら2年続けて執行されませんでした。それが本年、3年振りに執行され、晴天の下で、多くの観客に行列を見ていただくことができたのです。私も第二社北白川学区副理事として、裃をつけて行列に参列させていただきました。このような祭りを維持することは大変なことです。しかし、これ程の祭りを執行できる地域は他にはありません。その意味合いを広く理解いただいて、今後も執行できるように私自身も積極的に関わっていきたいと思います。

「北白川敬老の会」開催

北白川学区では高齢者を敬う機会として「北白川敬老の会」を開催しています。時期は敬老の日である9月15日ではなく、11月初旬に開催されてきました。しかし、この2年間については開催を見送らざるを得ず、本年については開催するものの、事前申込が不要な自由参加の催しとして10月30日に開催しました。この「北白川敬老の会」は北白川学区の各種団体協議会に加盟している団体から実行委員を選出し、実行委員によって企画し運営していきます。私も実行委員として協議に参加し、当日は司会を務めさせていただきました。ところで、例年であれば、75歳以上の高齢者のみにお集まりいただき、出し物等を見ていただいた後に食事をしていただくのですが、今年については、食事提供はありませんでしたが、年齢に関係なく集っていただき、体育館で催しを楽しんでいただいたり、運動場でグランドゴルフを楽しんでいただく機会として開催いたしました。予想以上の方がご参集いただけ、久しぶりに集える機会であったと喜んでいただけました。来年こそは食事も楽しんでいただける「北白川敬老の会」を開催して、高齢者の皆さんに喜んでいただきたいと思っています。

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